2007年02月26日

Kバレエ『白鳥の湖』♪

吉田都さんがKバレエに移籍してから、初の全幕『くるみ割り人形』を見逃した私にとって、今回の『白鳥の湖』はまさに見たくて見たくて…と心待ちにしていた舞台です。

ご存知の方も多いと思いますが、Kバレエの『白鳥』は、オデットとオディールを別々のキャストが演じるという演出で、特に4幕はその特徴を生かしてオデット&オディールが同時に舞台上に登場します。

吉田都さんは24日のソワレにオデット、25日はオディールを踊られました。もちろん、その両方を見ましたが、どちらも目の使い方がとても研究されてるなぁという印象でした。

24日の出だしにはちょっとしたアクシデントが…ヨランダのセットを象徴するような、布製ではなく金属製のセットの一部が赤い緞帳に引っかかってしまい…幕が上がる(…といっても左右に開く)瞬間にビリッという音とともに緞帳の上の部分が破けてしまい、さらに金属製の鳥を模したようなセットが大揺れで…落ち着かない幕開けに…。

そうこうするうち、紗幕の後ろでは、まだ白鳥に変えられる前の都@オデットが花を摘んで遊んでいるところにロットバルトが現れ、哀れオデットは白鳥の姿に…。

と順調に立て直したように見えましたが…そういったものの影響か、マチネの後だったからか…なんか全体がバタバタとして落ち着かない印象の1幕でした。
Kバレエでは1幕と2幕の間には休憩が入らず、幕が降りてその場でしばらくして、再度幕が上がって2幕、となるのですが…2幕からは落ち着きが戻り、観客も舞台に集中することが出来ました。

白鳥でのオデットの登場の瞬間、って音楽もドラマチックで観客の視線が一点に集中してて…その緊張感は何度見てもドキドキします。

都@オデットの登場も一際存在感があって、しかも凛とした白鳥のお姫様という感じでした。期待が膨らんじゃうんだよなぁ〜(^0^)/

ただ一点、気になったのが…都@オデットのメイク。。。
濃くないですか?? Kバレエのコールド白鳥たちはみんな色が薄めのメイクなのでかなり気になる、濃いチーク(T_T)
『二羽の鳩』の時にもチークがやたら濃かったけど…今回も鳥だからかな?(笑) それとも、全幕の主役はこれじゃなくっちゃ! みたいな気合の表れか?
暮れの『くるみ』で都さんを見た方…いかがでしたか?

踊りは良かったんですよ…吉田@オデットは、王子と遭遇した瞬間の怯えた眼差しや震える翼…時に優雅に羽ばたく白鳥の翼に見えるアームスの動きなどなど…都さんには寸分の無駄な動きも見当たらないという感じ。

マイムで自分の身の上を説明するくだりは、弱々しいというよりは、毅然としたお姫様を連想させるようなキッパリとしたマイムで…私にはちょっと喋り過ぎな白鳥に見えてしまいました(^^;)

Kバレエのあそこのマイムは意外と長いので…話の途中に王子が動こうとした時に何度か手で制して話を続けるのですが…キッパリと止め過ぎて、「ちょっと待って!まだ続きがあるのよ〜!」「ちょっと待って!こんなにヒドイのよ〜!」「もっと聞いてよ!」という感じに見えて笑いそうになっちゃいました(^^;) 王子が弱そうに見えたからかな〜?

もうちょっと、悲しそうにしっとりとした感じが欲しかった…。

でも、やはり都さんは上手い!! 都さんの踊りは、非常に正確でどのポーズもこれ以上ないであろう、と思わずにはいられないほどにピタッと決まって、気持ちよかったです。

伝わるかなぁ?この感じ…。ダンサーによってピタッと決まる位置は少しずつ違うんだと思うし、それが当たり前なんだけど…都さんのを見ると、これがベストなんじゃないだろうか?と思わずにはいられない、大げさに言うと、これ以外はありえないんじゃないかと、勘違いしちゃいそうな…たぶん教科書に載るなら寸分違わずこの角度、この姿勢…と思ってしまうような美しさなのよね〜。

見るからに難しそうなステップも難なくこなし…楚々とした美しさが汚れのない “白” そのもの、とでもいうような清廉潔白な踊り。

Kバレエの『白鳥』は、無駄な箇所が省かれていて、物語もわかりやすくスピーディーな展開が面白いところでもあると思う。

それともうひとつの特徴は、音符一杯に振りがついてる…というか…全ての音に振付があるというか…少しでも遅れると取り返しがつかないようにズレズレになってしまうようなところがあって、ともすると、バタバタで一杯一杯に見えてしまいがちなんだけど…都さんは当然ではあるけど全て易々とこなしているように見えました。

でも、もしかすると…上手いからこそ、もっとゆったりした優雅でクラシカルな振付の方が都さんの良さをもっと引き出せたのではないか?とも思えました。

芳賀@王子は、すごく成長したなぁと思えるほどいい出来でした。スラッとした体型なので王子が良く似合う。いいんじゃないですか?(^_^)

この日は本来なら、輪島@王子のはずが怪我で降板のための代役でした。なので…都@オデットとは、たぶん組む予定は無かったと思われるのでその分、少しぎこちないサポートもあり、それが穿った見方かもしれませんが、私の目には “格” の違いに見えてしまいました。そこらあたりは少し残念な気もしましたが、かなり頑張ってました。

その他、橋本@ベンノは伸び伸びした踊りでパッとその場が明るくなるような光を持っていてかなり好印象♪ボリショイ・バレエ学校に留学していたらしい彼は、舞台上でも臆した感じが全くないところが将来有望かも、と思わせちょっと楽しみ(笑)

松岡@オディールは以前の舞台でもみていますが、以前にも増して美しく、悪そうな微笑が魅力的でした。早く細かな動きの箇所は、ついていくのがやっとの感もあり、欲を言えばもう少し余裕が欲しいところではありましたが、秀逸の出来。
松岡さんは、この舞台最終日の26日にプリンシパルに昇格されたそうです(^_^)

翌25日、今度は松岡@オデット、都@オディール、芳賀@王子でした。

松岡さんは、儚げなオデットを演じ、白鳥の鳥独特の動きも研究しているようで好演でしたが、思ったよりもアームスの動きが硬いかな?という印象でした。

客席には、熊川団長とヴィヴィアナも見に来ていました。休憩以降は、ヴィヴィアナは客席には戻って来なかったようですが…。

都@オディールは、目の表情が豊かで、鳥の動きのようにも見えるし、キャシディ@ロットバルトとの悪巧みのアイコンタクトのようにも見え、うまいなぁと感心しきり。怖さはあまりなく、可愛い悪女という感じ。早いテンポの動きにも小気味良く反応し、音楽を楽しみ、なんだか楽しげに踊っていたのが印象的でした。

この、3幕のセットと衣装って奇抜で、一歩間違えると悪趣味になりそうなギリギリの線の豪華さで、この全てを背負って中心で踊るっていうことは本当はすごく大変なことなんじゃないかな?と今回初めて思いました。

が…都さんはあんなに小さな身体ながら全てを背負ってもまだ余りあるほどの存在感と輝きがあって…さすがにロンドンっ子たちに至宝と言わしめただけのことはあるなぁ〜と変なところで感心してしまった(^_^;)

本当はもっとオーソドックスなものの方が都さんには似合いそうなんだけど…。この2日間では、都さんに関して言えば、オディールの方が私は好きでした。

はぁ〜やっぱり全幕バレエっていいですよね〜(^0^)v

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Kバレエ「白鳥の湖」その2♪は→こちら

posted by 放蕩主婦 at 14:42| 東京 ☀| Comment(8) | TrackBack(0) | バレエ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです!

私もKバレエに都さん登場ということで、これは見逃せないわ!と意気込んでチケットを取ったのですが、残念ながら都さん@オディールは観れなくなってしまいました・・・(涙)

なので24日について書かせてもらいます。
都さんのオデット良かったですね〜。存在感がすごい!登場の瞬間から舞台の空気が見事に変わりました。
そしてあの腕のしなやかさはさすが!です。アダージオの最後の細かい脚の動きもすごい〜!!それを軽々とやっている(ように見える)都さんにただただ感心するばかりでした。
確かに私もメイクが濃いのは気になりました。周りのメンバーよりかなり濃いチークで目立ってたように思います。あれがロイヤルスタイルなのかしら?
全体的にはオデットの儚げな演技としなやかな動きの中にも、凛とした王女の気品というか気高さがあって、それがさらに悲しさを増して本当に良いもの観せていただきました!という感じです。

キャシディ@ロットバルトは前回よりもますます鳥(梟?)らしくなり、軽々と飛びながら悪さを振りまいてましたね。毎度の事ながら彼の演技力は素晴らしいです。

芳賀@王子も上品で踊りも全てキレイにこなしていて満足だったのですが、贅沢をいえばやはり熊川王子と共演して欲しかったです。オディールはヴィヴィか荒井さんで!また近い将来に期待してます!

本当に全幕バレエって良いですよね〜。
こういう感動があるので、やっぱりやめられませんわ!(笑)



Posted by レイン at 2007年02月27日 15:00
さすが放蕩主婦さん。観察力が違うわ。私はただただ、生都さんに感激しちゃって舞台に引き込まれていました〜。
それが、都さんのオーラなんですけどね♪

あの緞帳が大揺れした時、熊川監督は怒ってましたよ〜。
最初からあれじゃ〜、怒るよね〜。ちょうど表情を盗み見していた私(笑)
そうそう、都さんのメイクというかチーク気になりましたよ。思わず近いのにオペラグラスで都さんの顔面アップを確認しましたもん(笑)嫌なやつ〜。
うーん。あのチークの濃さは白鳥じゃないと思いましたが、なんせ初めて生で観たものだから、いつもあーゆーメイクなんだろうって納得するしかなく....(汗)
チークが濃いとちょっと子供っぽく感じません?

オディールの方が良かったですか〜。彼女のキレのある完璧な踊りはオディール向きなのかしら。でも、悪女っていう雰囲気じゃないのに演じちゃうんでしょうね〜。
また再演することがあったら、絶対オディール観るぞーー!!

その前に海賊、海賊♪♪♪
Posted by yukipi at 2007年02月27日 22:34
レインさん、いらっしゃい♪
本当に都さんの存在感や輝きは素晴らしかったですね。それと、難しいだろうと思われるステップも簡単そうにこなしてしまうあたりは、奇跡に近いのでは?…と思ってしまいます(^^)

キャシディ@ロットバルトの鳥のような仕草、私も大好きです!ついついオペラグラスを覗いちゃいます(笑)

やはり、熊川@王子と都さんの白鳥も近い将来、ぜひみたいですネ♪
Posted by 放蕩主婦 at 2007年02月28日 09:37
yukipiさん、こんにちは♪
観察力なんて…ただの感想ですから…(^^;

やはり緞帳の時は怒ってましたかー(笑)
でしょうねぇ〜。万が一、落ちたりして大事故にでもなったら大変ですしね。裏方さんも大変でしょうけど頑張って欲しいです!

>チークが濃いとちょっと子供っぽく感じません?
そうなんですよー。で、「二羽の鳩」のときは少女らしさを出そうとして意識的にやってるんだと思ってたんですが…今回もでしょ? 一時期、他のバレエ団で客演された時などは、すごくナチュラルメイクだったんですよ、都さん。なので、その時はロイヤルではああいうのがトレンドなのねぇ〜、日本人はメイク濃すぎだわ。と友人とも話してたんですけど…。なぜかまた濃いメイクに逆戻り…なぜ?でもオディールの時はこの日ほどには濃く見えませんでした。白い衣装だとメイクがよけいに目立つのかな?

オディールの方がいい…というのはこの2日間だったら、ということですよ。全体のバランスいもあるし…次回はオデットの方がステキかもしれないし…。
出来たら熊川王子と都オデットを観たいなぁ。
Posted by 放蕩主婦 at 2007年02月28日 09:48
こんばんわ。
ウチは24日ソワレだけでしたが、ご一緒だったようですね。
緞帳事件は本当にビックリしましたね。

じつは都さんのメイクについてはまったく同じ感想でした。
ビビッて書きませんでしたが・・・
途中からは双眼鏡なしで観てました。

同一キャストでのオデット/オディール交換はKの白鳥ならではの醍醐味ですね。
私も逆を観たかったです。


Posted by F at 2007年02月28日 23:33
Fさん、こんにちは〜。
24日、ご一緒だったんですね。

私も、勢い込んで双眼鏡で覗いていたんですが…すぐさま双眼鏡無しに切り替えました(^^;

交換キャストもすごく面白かったですが、都さん程の実力の方なら、本来はやはりオデット/オディールとも同時に観たかったなぁと思ったのも事実です(^^)
Posted by 放蕩主婦 at 2007年03月01日 09:37
こんにちは。TBありがとうございました。
都さんのチークは私もちょっと気になりました。実は昨年の「二羽の鳩」のときも「???」と同じように思っていたんですよ。

もちろん、すてきなオデットでしたが。
25日もごらんになったのですね。うらやましい...

Posted by いろじろ at 2007年03月01日 19:42
いろじろさん、いらっしゃい!
メイク、メイクっていったら申し訳ないとは思うけど(^^;) 踊りが素晴らしいだけについついこちらからの注文も厳しくなっちゃいますよね(笑)

たぶん、熊川監督も客席から見てたから…今後は注意してくれるのでは?なんて淡い期待を抱いてます。

25日のオディールもやりすぎないところが都さんらしくて、可愛い小悪魔でした(^^)
Kバレエも最近では、女性ダンサーは主役をはれる方が多くなったので、「白鳥」はまた再演するでしょう…たぶん(笑)

私はすでに新作の「海賊」に期待しちゃってます♪
Posted by 放蕩主婦 at 2007年03月02日 10:09
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